授業の目標と概要 |
目標:第3学年以降に履修する電気工学実験の準備として、基本的な測定器具の使用法、測定デー
タの取扱法、半田付けの技能、実験報告書の書き方を習得する。
概要:(前期)基本的な測定装置の使用法と測定データの取扱法を演習形式で学ぶ。密度の測定実
験を通じ、測定データの取扱法に習熟する。(後期)テスターを製作し、テスターを用いた直流電
気回路の実験を行う。実験報告書の書き方を学ぶ。
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履修上の注意
(準備する用具・
前提とする知識等)
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(1)必ず専用のノートを用意すること。ルーズリーフは不可。横罫のものではなく、方眼のもの
を推奨。(2)統計計算機能の付いた関数電卓を用意すること。やや高度な機能を用いるので、取
扱説明書も忘れずに持参すること。(3)テスターの製作や電気回路の実験では、火傷や感電とい
った事故を起こさないよう、慎重に作業すること。(4)実験を行い、レポートを提出すること
が、単位を認定することの前提になるので注意すること。
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到達目標 |
(1)分解能、有効数字、系統誤差と偶然誤差の違い、真値と最確値の違い等、測定データを取扱
ために必要な概念を理解出来る。(2)直接測定における誤差の計算が出来る。(3)間接測定に
おける誤差の計算が出来、等精度測定の成否について評価出来る。(4)半田付けの技能を修得す
る。(5)テスターの使い方を習得する。(6)実験報告書の基本的な様式を覚える。
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成績評価方法 |
電気工学科の評価基準に基づき別に定める。
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テキスト・参考書 |
テキスト:プリントを配布する。
参考書:Sanwa MULTIMETER PC20TK 組立・取扱説明書
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メッセージ |
この科目では最後に「フル規格」の実験報告書を作成することになっていますが、ぜひ、完成度の
高いものに仕上げてください。みなさんの心の内に「ちゃんとした報告書(提出物)の基準」を打
ち立ててください。大げさでなく、生涯にわたって役立つ経験になるはずです。
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授業の内容 |
授業項目 | 授業項目ごとの達成目標 |
1.ガイダンス(1回)
2.測定と誤差(2回)
3.直接測定における誤差の評価(3回)
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1.この科目の目的、履修上の注意点、評価方法について理解する。
2.測定における誤差、測定器具の分解能、有効数字、系統誤差と偶然誤差の違い、真値と最確値の違い等の概念を理解する。
3.直接測定における誤差の計算が出来る。関数電卓の統計計算機能の使用法を習得する。
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前期中間試験 |
実施しない
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4.間接測定における誤差の評価1(3回)
5.間接測定における誤差の評価2(3回)
6.密度の測定実験(3回)
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4.間接測定における誤差の伝播を理解し、誤差の伝播式を用いて誤差の計算が出来る。等精度測定の成否について評価出来る。
5.最小二乗法を用いて最適な直線を求めることが出来る。直線のパラメータの誤差が計算出来る。
6.試料の密度を測定する実験を通じて、これまでに学習したデータ取扱法に習熟する。
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前期期末試験 |
実施しない
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7.テスターの製作(4回)
8.直流回路実験(4回)
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7.テスターの製作を通じ、半田付け技能を修得する。動作確認を兼ねた簡単な測定を行い、テスターの使用法を習得する。
8.テスターを利用して、直流回路の実験を行う。前期に学習した測定データの取扱法を用いて、測定結果をまとめる。
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後期中間試験 |
実施しない
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9.実験報告書の書き方指導1(2回)
10.直流回路実験の結果検討(2回)
11.実験報告書の書き方指導2(3回)
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9.実験報告書の様式を覚える。実験報告書の考察を除く部分を完成させる。
10.実験結果の発表、検討を行う。
11.実験結果の検討を踏まえ、考察を含めた実験報告書を完成させる。
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後期期末試験 |
実施しない
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