授業の目標と概要 |
情報技術(IT)が経済,行政,教育,文化,医療,福祉,環境など社会全般のインフラストラクチャ
となり,全産業分野で不可欠である.コンピュータはIT時代の主役であり,情報を整形・伝達し,
機器を制御し,画像を表示する等あらゆるものに組み込まれている.コンピュータアーキテクチャ
はコンピュータのソフトウェアとハードウェアのインタフェースであり,この専門科目を応用して
コンピュータを設計する知識と能力を身につける.
釧路高専教育目標 (D) JABEE目標 (d-2‐a)
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履修上の注意
(準備する用具・
前提とする知識等)
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テキストを事前によく読んでおくこと。
標準的な機械語に対する記号命令の機能,アッセンブラについての予備知識を
もつことが望ましい.
関連する科目としては電子工学科2年テキスト「電子計算機工学」,電子工学科
2年テキスト「仮想コンピュータSIMAC」
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到達目標 |
コンピュータの論理的構造と物理的な構造を理解し,ブラックボックスではなく,
内部の動作を解析できるようにする.ハードウェアを設計できるようになる基礎
知識を習得するだけでなく,関連科目で共通に使用される計算機の機能と構造に
関して説明できる基礎概念を修得する.
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成績評価方法 |
2回の定期試験(100%)[(前期中間+前期期末)÷ 2]
の点数が60点以上の者について出席状況,授業態度等(±10%)
などによる総合評価を行う.
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テキスト・参考書 |
坂井修一『コンピュータアーキテクチャ』(コロナ社),
Patterson and J. Hennessy, 2nd Ed. 邦訳
『コンピュータの構成と設計』(第二2版),日経BP
富田眞治『コンピュータアーキテクチャ』,丸善
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メッセージ |
前期15回の講義・学習をする.
講義はテキストにそってプロジェクタを使いプリントを使って進める.
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授業の内容 |
授業項目 | 授業項目ごとの達成目標 |
1.コンピュータアーキテクチャ入門
2.データの流れと制御の流れ
3.命令セットアーキテクチャ・操作とオペランド
4.パイプライン処理(1)
5.パイプライン処理(2)
6.キャッシュ
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1.計算機を構成する基礎回路について説明できる.
2.命令による各装置間の制御の流れとデータの流れに関する事項 について説明できる.
3.命令アーキテクチャに関する基本事項を説明できる.
4.パイプラインの原理,基本,実現法を説明できる.
5.オーバヘッド,各ハザードを説明できる.フォーワーディング の原理を説明できる.
6.記憶装置と局所性,透過性,キャッシュの意味,種類性能につい て説明できる.
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前期中間試験 |
実施しない
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7.仮想記憶
8.命令レベル並列処理(1)
9.命令レベル並列処理(2)
10.アウトオブオーダ処理
11.入出力と周辺装置
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7.仮想記憶の原理と構成について説明できる.
TLB,物理アドレス,仮想アレス,メモリアクセス機構について 理解し簡単な計算と設計ができる.
8,9.命令レベル並列処理について説明できる.
10.ハザードを減らす静的最適化としてループアンローリング, ソフトウェアパイプラインニング,トレーススケジューリング の特徴を説明し,プログラムの置き換えができる.
11.各入出力および各周辺装置について説明できる.
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前期期末試験 |
実施する
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