授業の目標と概要 |
複素関数論を学習する。複素数の扱いに慣れること、正則関数の概念、複素関数の微分・積分、留
数定理の理解を目指す。また、留数定理を用いていろいろな積分を求められるよう
にする。
|
履修上の注意
(準備する用具・
前提とする知識等)
|
大学編入を目指す学生や、数学に興味があり、3年までの数学、4年の応用数学を十分修得
している学生が履修対象者である。
毎時間演習をするので、時間内でできない問題は各自やること。
試験の間違いを訂正したやり直しレポートを提出すること。
|
到達目標 |
教科書の問と演習問題Aの70%以上が自力で解ける。
|
成績評価方法 |
中間・期末の2回の試験の平均点で評価する。その評価が60点を超えた場合は、授業
態度、レポート点を基準の範囲(+-10%)で加味する。
|
テキスト・参考書 |
教科書:基礎解析学(改訂版) 矢野健太郎・石原繁 共著 (裳華房)
|
メッセージ |
多くの難しい内容を短期間で学ぶことになります。十分理解ができなかった時はその日のうちに復
習する必要があります。
|
授業の内容 |
授業項目 | 授業項目ごとの達成目標 |
1.複素数(2回)
(1) 四則演算、極形式、n乗根
2.正則関数(5回)
(1) 複素関数、導関数と正則関数
(2) コーシー・リーマンの方程式
(3) 基本的な正則関数
3.複素積分(1回)
(1) 複素積分の定義
|
・複素数の四則演算、極形式への変形ができ、n乗根が求められる。
・複素関数の導関数の定義、コーシー・リーマンの方程式を理解し、正則関数の判定が出来る。
・基本的な正則関数の値を求めたり、微分ができる。
・対数関数の多価性を理解し、その値が求められる。
・複素積分の定義に基づき、簡単な積分が出来る。
|
前期中間試験 |
実施する
|
(2) コーシーの定理(1回)
4.展開・留数(6回)
(1) テイラー展開・ローラン展開
(2) 極と留数
(3) 留数定理
(4) 留数定理の応用:積分
|
・コーシーの定理に基づき、積分路の変形が出来る。
・複素関数のテイラー展開が(特に変数変換を利用して)できる。ローラン展開の意味がわかり、テイラー展開を利用してローラン展開できる。
・k位の極の意味がわかり、その留数を求められる。
・留数定理を用い、複素積分ができる。
・留数定理を利用して実数関数の積分を求められる。
|
前期期末試験 |
実施する
|