シラバス情報

シラバス基本情報

授業内容・授業計画

授業の目標と概要  技術者が社会に貢献するために、技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、および世界
における文化や価値観の多様性を理解し、技術者が社会に対して負っている責任を果た
せるようになる。
履修上の注意
(準備する用具・
前提とする知識等)
 授業では、よく知られている技術者倫理に関する典型的な問題を取り上げ、その問題
に関するグループ討議を行
うと同時に、技術や環境に関わるリアルタイムの社会問題を感度よくキャッチできるよ
うに関心を持ち続けるため
の調査課題を与え、発表する。
到達目標  技術者として社会に貢献する皆さんは,これから様々な場面で〈ものづくり〉に関
わっていくことになるであろ
う。皆さんが持っているスキルは,上手く使えば社会を便利で豊かなものにする可能性
を秘めたものであるが,使
い方によっては悪用することだって出来てしまう。さらに,当の本人は利益を生み出す
〈良い選択〉をしたつもり
であっても,社会全体としてみてみれば害悪をもたらす〈困った行動〉であることだっ
てある。この講義では,
《技術者は社会の中でどのように振る舞うよう努めるべきであるかを理解できる》ことを
目標とする。
成績評価方法  課題・レポートとプレゼンテーションにより総合評価。
テキスト・参考書 教科書: 技術者倫理の世界 第2版』(藤本温編著,森北出版) ISBN:9784627973022
参考書: 『科学技術者倫理の事例と考察』(米国NSPE倫理審査委員会編、丸善)
参考書:『失敗学実践講義 文庫増補版』(畑村洋太郎著,講談社文
庫)ISBN:9784062766135
メッセージ 発言や討論に積極的に参加し、また他者を納得させる質の高いレポートの作成を期待し
ている。
授業の内容
授業項目 授業項目ごとの達成目標
1) 技術者倫理と法: 六本木ヒルズ回転ドア事件 [1]
2) 技術者倫理の視点: ハインリッヒの法則 [1]
3) 公衆の安全と製造物責任: JCO臨界事故,JR福知山線事故 [1]
4) コンプライアンス: 三菱自動車リコール隠し事件 [1]
5) 公益通報と内部告発: ミートホープ事件 [1] 
 
6) 倫理的分析の実践 [1]
7) 専門職の倫理とパターナリズム [0.5]
8) 地球的視野をもつ技術者の倫理 [0.5]
1-2) まず技術者倫理(エシックス)とは何かを知ったたうえで,倫理を下支えするものとして整備されている法律の制度を理解できる。
3-5) 技術者倫理を欠いたために発生した事故の実例を知ったうえで,技術者として望ましい行動を理解できる。 
 
6) 技術者個人責任と企業責任を理解できる。
7) 技術者のパターナリズムの欠点を理解できる。
8) 異文化による倫理観の差異を理解できる。
後期中間試験 実施しない
9) チャーレンジャー事故 [1]
10) 技術者倫理の観点によるチャーレンジャー事故のグループ討論 [1] 
11) チャーレンジャー事故グループ討論結果発表 [1]
 
12) 安全性と「受け容れ可能なリスク」 [2]
13) フォード・ピント事件~倫理学の三理論 [2]
14) ギルベイン・ゴールド~内部告発 [1]
9-11) 技術者倫理の観点からチャーレンジャー事故を考察できる。 
 
12) リスクへの対処法や技術者の役割が理解できる。
13) 技術者が組織のなかでどう判断し行動できるか理解できる。
14) 組織の中の技術者が倫理的に行動する手段や責任が理解できる。
後期期末試験 実施しない
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