授業の目標と概要 |
エレクトロニクス産業は多種多様な電気電子固体材料により支えられている。電子材料
1の授業ではこの電子材料の基礎的種類を概観し、その基本的な材料の性質を理解する
ことを目的とし、工学の幅広い基礎知識を取得する。特に半導体材料では具体的電子デ
バイスの種類や構造を理解する。
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履修上の注意
(準備する用具・
前提とする知識等)
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授業は配布資料を中心に進めます。そこで資料を綴じておくファイルを用意してください。
材料の性質を考えるためには、物理全般(力学、電磁気学、波、原子の構造)の基礎知
識が必要になります。基礎的物理学を復習しておいてください。
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到達目標 |
基本的電子電気材料の種類や分類を説明できる。
材料の基礎的電気特性が説明できる。
半導体材料の基本的性質が理解でき、簡単な抵抗や容量の計算ができる。
半導体材料からなる代表的電子部品の種類や分類が説明できる。
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成績評価方法 |
合否判定 2回の定期テストの平均点が60点(100点満点)超えていること
最終評価 2回の定期テストの平均点が90%と演習の平均点10%
(テストの平均が60に満たない場合は、点数が満たされないテスト範囲
(授業範囲)で再試験を行うこともある。)
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テキスト・参考書 |
教科書:電子工学科作成資料及び電子ファイル
参考書:工学図書‘固体電子材料
C. Kittel著, 山下次郎訳「キッテル固体物理学入門」
(丸善)(電気電子材料の入門書)
項目ごとに参考プリントも配布します。有効に活用して下さい。
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メッセージ |
覚えることが多くなりますが、覚えるためには物理現象の原理や考え方の理解が重要
になります。現象を理解することに努めて下さい。また、講義はプロジェクターを使用
することが多く、配布資料に沿って行います。配布資料を綴じるファイルを用意してく
ださい。
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授業の内容 |
授業項目 | 授業項目ごとの達成目標 |
1.導入ガイダンス(1回)
2.技術変化と社会(2回)
3.電子工学と電子材料(1回)
4.固体の電気抵抗と電気伝導(4回)
5.原子構造と周期律表(1回)
6.電子軌道のエネルギー(1回)
7.価電子と物性(1回)
8.原子の化学結合と電子(1回)
9.結晶構造と格子定数(1回)
10.X線回折方法の理解(1回)
11.ミラ-指数と結晶方向(1回)
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・技術の変化と、電子電気材料の変化を学び、その時出現した
代表的材料の種類を説明できる。
・電子材料の種類と基礎的電気特性が理解できる。
・固体の電気伝導の基礎特性が理解でき、代表的な抵抗値計
算ができる。
・基本的原子構造が理解でき、電子の持つエネルギーの概念
が理解できる。
・材料の化学結合の形式が理解できる。
・X線回折法の原理を学習し、ミラー指数を理解する。
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後期中間試験 |
実施する
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12.単結晶と多結晶 (1回)
13.格子欠陥の種類 (2回)
14.ゲッタリング技術 (1回)
15.格子欠陥の電気的性質拡散現象(2回)
16.格子欠陥の拡散現象(2回)
17.電子のエネルギ-バンド (1回)
18.真性半導体と外因性半導体(2回)
19.PN接合のエネルギ-バンド構造(1回)
20.半導体材料を使った電子部品 (1回)
21.半導体部品の作製方法(1回)
22.1年間のまとめ(1回)
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・単結晶体と多結晶体の違いが理解できる。
・材料に存在する欠陥の種類を理解し、欠陥の違いを説明
できる。
・欠陥が存在する場合の材料の特性変化を考察できる。
・固体材料のエネルギーバンド構造の違いを説明できる。
・真性性半導体と外因性半導体の違いを理解し、PN接合の
エネルギ-バンド構造が理解できる。
・半導体材料を使った電子部品を概観し、その基礎的作製
方法が理解できる。
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後期期末試験 |
実施する
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