授業の目標と概要 |
ソフトコンピューティングは人工知能の学問分野で、不確実性が伴われる現実問題への対処として
実用的な計算手法の提供を目指す技術分野である。この科目では、(1)あいまいな知識を扱い、
それに基づいた推論を行うファジィ理論、(2)脳の持つすぐれた情報処理能力の人工的な実現を
目指し、パターン認識などに応用されるニューラルネットワーク、及び(3)生物の進化過程を模
擬し、最適化問題を解く遺伝的なアルゴリズムを中心に講義し、その基本技術を修得することを期
待する。
|
履修上の注意
(準備する用具・
前提とする知識等)
|
本授業に必要な基礎知識は集合・論理演算、微分積分、確率と基礎なプログラミング技術である。
数学の不明点の場合、これまで勉強した数学の教科書や参考書を復習することが重要である。理解
を深めるため、合計約15 回の演習レポートを宿題として与えられる。
|
到達目標 |
ファジィ論理やファジィ推論の基礎知識を理解し、それをあいまい性を含んだ制御や推論問題に応
用できる能力、ニューラルネットワークと遺伝的なアルゴリズムの基礎知識を理解し、それをパタ
ーン認識と最適化問題に応用できる能力を学習できたことを目標とする。
|
成績評価方法 |
最終成績=定期試験100 点±レポート10 点
1)定期試験60 点未満ではレポートを最終成績に加減算せず不合格点とする。
2)定期試験60 点以上ではレポートによる加減算は60 点以上100 点以下とする。
3)レポート100 点の場合、最終成績+10 点で加点し、0 点の場合、-10 点で減点する。
再試験の場合、その合否判定条件は定期試験と同様とするが、最終成績の最高点は60点とする。
|
テキスト・参考書 |
教科書:ソフトコンピューティング入門 田中雅博著科学技術出版
参考書:ファジィシステム、広田薫 (著),計測自動制御学会
参考書:ファジィ技術の実用化応用、広田薫(編著)、シュプリンガ・フェアラーク東京
参考書:パソコンで学ぶ遺伝的アルゴリズムの基礎と応用、石田良平、他(著)、森北出版
|
メッセージ |
1)ノートを必ず取ること。
2)課題は必ず理解し、日限までに提出すること。
3)教科書・ノート・課題を必ず勉強すること
4)勉強をしても不明点は教員室まで聞きに来ること。
|
授業の内容 |
授業項目 | 授業項目ごとの達成目標 |
1)ガイダンス、シラバス、ソフトコンピ
ューティングの概要(1 回)
2)ファジィ集合(1 回)
3)ファジィ数の演算(1 回)
4)ファジィ推論(1 回)
5)ファジィ関係と合成(1 回)
6)ファジィ制御(1 回)
7)ファジィ制御プログラム実習(1 回)
|
1)ソフトコンピューティングの概要を理解できる。
2)ファジィ集合のあいまいさ表現を理解できる。
3)ファジィ数の計算ができる。
4)あいまいさを含んだ推論の概念を理解できる。
5)ファジィ関係と合成を理解できる。
6)ファジィ制御モデルの計算ができる。
7)ファジィ制御プログラムを理解、実行、評価できる。。
|
前期中間試験 |
実施する
|
1)階層型ニューラルネットワーク(1 回)
2)誤差逆伝搬法(1 回)
3)誤差逆伝搬法によるパターン認識実習(1 回)
4)遺伝的なアルゴリズムの概念(1 回)
5)組み合わせ最適化(1 回)
6)スキーマ定理(1 回)
7)単純遺伝的なアルゴリズムによる関数最適化実習(1 回)
|
1)ニューラルネットワークの概要を理解できる。
2)誤差逆伝搬法による学習アルゴリズムを理解できる。
3)誤差逆伝搬法によるパターン認識プログラムを理解、実行、評価できる。
4)遺伝的なアルゴリズムの概念を理解できる。
5)組み合わせ最適化の概念を理解できる。
6)スキーマ定理の導出とその意味をできる。
7)単純遺伝的なアルゴリズムによる関数最適化プログラムを理解、実行、評価できる。
|
前期期末試験 |
実施する
|