授業の目標と概要 |
計算機を代表とする多くの電子機器を構成するディジタル回路は、ブール代数の理論を
基にした論理回路に基礎をおいている。この論理回路について十分に理解し基本的な論
理設計、つまり組合せ回路および順序回路を設計することができるようにする。情報技
術の基礎となる計算機の基本的な動作原理を理解し、更にその知識を応用して情報工学
の全般の学問の理解の助けにする。
|
履修上の注意
(準備する用具・
前提とする知識等)
|
基礎を積み重ねることによって基本的な理論を理解する。プリントによる演習問題集を
与えるので、それを利用して復習を習慣付けるこよ。また、論理式の展開などは、地道
に行うことが必須であり途中を省略すると間違えることが多いので注意する。
演習問題集は、自己学習の教材として利用できるようにしているので授業時間外に解答
すること。解答した演習問題集は、期限までに必ず提出し自己学習の実施の確認を受け
ること。
|
到達目標 |
論理回路を見て,その動作を推測できるようになる。
真理値表から組合せ回路を設計することができる。
状態遷移図から順序回路の動作を把握することができる。
状態遷移表から順序回路が設計できる。
オートマトンの基礎的なことを解説できる。
|
成績評価方法 |
合否判定:定期試験・小テストの平均点60点以上を合格とする。
最終評価:合格した者に対して、定期試験・小テストの平均点数9割、授業中に
配布される演習プリントの評価点1割の割合で評価点を算出する。
合否判定で不合格の者は、全範囲を対象とした再試験を行い、その点数が60点以
上を合格とする。ただし、最終評価は60点となる。
|
テキスト・参考書 |
教科書:論理回路、高木直史、オーム社
参考書:ディジタル論理回路、秋田純一、講談社、基礎ディジタル回路、湯田春雄、
森北出版、論理回路理論、山田輝彦、森北出版
|
メッセージ |
論理回路は、手順を間違えずに進めていくと誰でも立派な回路を設計することができ
ます。どんな複雑な問題でも諦めずに地道に作業を進めましょう。
|
授業の内容 |
授業項目 | 授業項目ごとの達成目標 |
・論理回路とは(1回)
・論理関数(2回)
・論理関数と標準形(2回)
・論理関数の簡単化(2回)
|
・論理回路の基本的な事柄について解説できる。
・基本的な論理演算を理解し論理式を変形することが
できる。
・論理関数の標準形を求めることができる。
・論理関数の性質を理解し論理式を簡単化することが
できる。
・カルノー図を用いて論理式を簡単化できる。
|
前期中間試験 |
実施する
|
・論理関数の簡単化(2回)
・組合せ論理回路(1回)
・順序回路(2回)
・フリップフロップ(2回)
|
・クワインマクラスキー法によって論理式を簡単化で
きる。
・2段組合せ回路を設計できる。
・組合せ回路と順序回路の違いを解説できる。
・各種フリップフロップの動作を理解し、タイミング
チャートを書くことができる。
|
前期期末試験 |
実施する
|
・順序回路の解析(2回)
・順序回路の設計(1回)
・具体的な順序回路の設計(1回)
・順序回路の簡単化(等価性)(3回)
|
・順序回路から状態遷移表および状態遷移図を求める
ことができる。
・状態遷移図・表から順序回路を設計することができ
る。
・目的を持った順序回路の設計ができ、タイミング
チャートを書くことができる。
・状態の等価性を利用した状態遷移表・図の簡単化が
できる。
|
後期中間試験 |
実施する
|
・順序回路の簡単化(3回)
・有限オートマトン(4回)
|
・状態の両立性を利用した状態遷移表・図の簡単化で
きる。
・論理回路とオートマトンの関係を解説できる。
・状態遷移表・図から初期化系列を求めることができ
る。
・有限オートマトンを状態遷移表・図で表すことがで
きる。
・有限オートマトンから受理する言語を正規表現でき
る。
・正規表現から、それを受理するオートマトンを構成
することができる。
|
後期期末試験 |
実施する
|