授業の目標と概要 |
建築技術者に必要な建築環境工学のうち主として音響,日照の分野を学習する。
物理学や数学をベースに建築環境工学の基礎知識を修得しそれを応用する能力を身につ
ける。
|
履修上の注意
(準備する用具・
前提とする知識等)
|
基礎知識として1~3学年の物理学が必要である。
関数電卓と定規を用意すること。
2回の定期テストのほかに各単元ごと2~4回程度のレポート・課題の提出を求める。
|
到達目標 |
建築環境工学に関する専門用語を身につけていること。
音響,日照について物理的性質を理解し,実際に建築へどのように応用されるか説明で
きる。
音響,日照に関する基本的な演習問題が解ける。
|
成績評価方法 |
合否判定:2回の定期試験の平均が60点を超えていること。レポート・課題が全て提出
されていること。
最終評価:テストの平均点×0.8+レポート・課題の平均点×0.2
再試験は60点以上を合格とする。
|
テキスト・参考書 |
教科書:最新建築環境工学(井上書院)
参考書:初学者の建築講座建築環境工学(市ヶ谷出版社),エース建築環境工学I(日
照,光,音)(朝倉書店),建築計画原論I(丸善),新建築学大系・環境物理(彰国
社),建築設計資料集成(丸善)等
|
メッセージ |
建築環境工学は熱,空気,光,音と幅広い分野で構成され,生活に密着した学問であ
る。建物はそれを使用する人間のためのものであり,法律を満足したからといって多く
の人が満足する環境が形成されるわけでもなく,また多くの人が満足する環境が必ずし
も理にかなったものとは限らない。この授業を通じ,自分の体をセンサーとして「快適
な環境とはなにか」について考えて欲しい。
|
授業の内容 |
授業項目 | 授業項目ごとの達成目標 |
1.音環境(7回)
(1) 音の物理的性質
(2) 聴覚のしくみ
(3) 音の感覚量と測定
(4) 騒音防止
(5) 吸音,遮音
(6) 音響
(7) 練習問題
|
音の物理的特性を理解し,音に関する感覚量や単位を説明できる。
聴覚のしくみについて説明できる。
騒音の定義,影響,防止について説明できる。
吸音と遮音について理解し,建築物への応用,利用について説明できる。
残響、遮音材料の仕組み、音響について理解している。
|
前期中間試験 |
実施する
|
2.日照・日射環境(3回)
(1) 太陽位置の計算
(2) 日照と日影
(3) 日射量の計算
3.採光・照明環境(4回)
(1) 視覚と測光量
(2) 照度計算の基礎
(3) 昼光光源と昼光照明方式
(4) 人工光源と人工照明方式
|
建設地と太陽位置について説明できる。
時間別の日影図を描くことができる。
壁面に当たる日射量などを計算することができる。
視覚と光の関係、測光量について説明できる。
明視、グレアの現象について説明できる。
照明計画および照度の計算ができる。
昼光照明、人工照明について説明できる。
|
前期期末試験 |
実施する
|