授業の目標と概要 |
アジア史の中で江戸時代を軸に日本の歴史と文化に理解を深め,とりわけ国際的視野のもと日本北方史の構造と位置を考察し,比較文化に資
する。「歴史と文化ⅢB」では,江戸時代中期(=元禄・享保期)からを「分水嶺」と位置づけ,技術進化の過程が体制原理の枠組みをゆるがす
変化を理解することが目標。
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履修上の注意
(準備する用具・
前提とする知識等)
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日本史や世界史の知識が基礎となる。テキストと,授業ごとに基本となる歴史資料1点をあらかじめ配布する予定。講義を聞くことはもちろ
んとして,その前提にテキストや配布資料の内容を理解するために辞典や地図での下調べは不可欠である。積極的に図書館を活用すること。
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到達目標 |
北海道の歴史と文化について関心をもち,アジアや近代に移行する日本に果たしてきた北海道の役割について叙述することができる。
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成績評価方法 |
評価は期末試験で行う。試験ではおおむね,次の(1)~(3)の理解度を問う。
1) 武家政権の権威を揺るがす要因
2) 政権動揺をうながす生産力向上,具体化する地域間分業と日本的生活様式の内容
3) 権威失墜を早めた開国のなかで果たす北海道の役割と新政府誕生の過程
試験は、四択10問と記述問題4問によって構成する。記述問題では,示された論点について適切にまとめられているか(80%),論点に沿っ
て説得力のある記述がなされているか(20%)をみて評価する。
合否判定は、学期末試験の評価点をもって行い,60点以上を合格とする。
不合格者には追加課題を課し,評価60点以上であった場合に合格とする。
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テキスト・参考書 |
テキスト: 大石慎三郎 『江戸時代』 中公新書476
参考書: 田中優子 『グローバリゼーションの中の江戸』 岩波ジュニア新書717
参考書: 釧路市史編さん事務局 『釧路昔むかし』 釧路新書17
参考書: 高田宏 『日本海繁盛記』 岩波新書208
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メッセージ |
卒業したのち技術の世界で活躍されるとおもいます。今日の技術社会の発展が,実は広範な庶民の汗と腕のなかに萌芽し,時代を重ねて現在
も進行形にある点を実感してみてください。
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授業の内容 |
授業項目 | 授業項目ごとの達成目標 |
3.江戸膨張と日本的生活様式B(18世紀後半) 〔6回〕
4.地域分業と遠隔地輸送(19世紀) 〔6回〕
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以下について略述できる
i.身分制「工商」の役割
j.日本的生活様式
k.海防論+蝦夷地開発論、それぞれの台頭
l.産地拡大+資本の域外移転
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後期中間試験 |
実施しない
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5.開国から近代の《脱亜入欧》 〔2回〕
6.小括 時代・地域・人: 地域再発見のために 前田正名論 〔1回〕
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m.遠隔地(北前船)輸送
n.資本の域外移転とあつれき(軋轢)
o.遠隔地輸送利益と長州・薩摩+水戸学
p.移行期の地域課題と課題解決
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後期期末試験 |
実施する
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