授業の目標と概要 |
コンピュータグラフィックス(CG)は,製品開発および映像表現において不可欠な技術となっている.
本科目では,座学および実習・演習を通じて,三次元 CG 生成のための基本的な技術
(幾何学,データ構造,アルゴリズム,等)を理解しよう.
なお,実習では,プログラミング言語や Unix コマンドを使用する.
|
履修上の注意
(準備する用具・
前提とする知識等)
|
■単元毎に,座学の後,実習課題(プログラミング,5回程度)または演習課題(数学,2回程度)を出題する.
■線形代数(ベクトルと行列),Unix コマンド,C言語,POV-Ray についての基礎知識が必要である.
|
到達目標 |
■形状および光線に関する問題をベクトル・行列によって定式化できる.
■モデリングおよびレンダリングに関するアルゴリズムを実装できる.
|
成績評価方法 |
■合否判定:最終評価 ≧ 60%
■最終評価:試験の総合評価×60% + 実習・演習課題の総合評価×40%
■試験の総合評価:中間試験×50%+期末試験×50%,または,再試験×100%
■実習・演習課題の総合評価:次式の通り,全課題レポート評価の平均を 40点満点(上限40,下限0)に換算する.
Σ(各課題の評価 ÷ 満点)÷ 課題数 × 40
■各実習課題レポートの評価点:次表を目安として,各課題毎に定められた要求仕様への充足度を10点満点(上限12,下限0)で評価する.
0点:題意に沿わない内容の場合,未提出の場合
1~5点:要求仕様をほとんど満たさない場合(致命的な欠陥を含む場合)
6点:要求仕様を半分程度まで満たした場合(重大な欠陥を含む場合)
7~9点:要求仕様をほぼ完全に満たした場合(軽微な欠陥を含む場合)
10点:要求仕様を完全に満たした場合(欠陥を含まない場合)
ただし,要求仕様を越えた優れた工夫等がある場合には最大 2点までを加算する.
また,提出期限に遅れて提出された場合には最大 2点までを減点する.
そして,剽窃の疑いが濃厚な場合には,評価を半減する.
|
テキスト・参考書 |
■教科書:小堀ら,“演習で学ぶコンピュータグラフィックス基礎”,共立出版
■教科書・問題集:担当教員オリジナル実習用ウェブページ
■参考書:小堀研一,春日久美子,“ 基礎から学ぶ図形処理”,工業調査会 (廃版)
■参考書:千葉則茂,土井章男,“3次元 CG の基礎と応用”,サイエンス社
|
メッセージ |
本授業で取り上げる理論は,基本的な線形代数さえ理解していれば,非常に簡単なものばかりです.
また,ビデオゲーム等で実際に応用されている非常に身近なものでもあります.
リアルな映像が計算によって生成される,という不思議な体験を楽しみながら学びましょう.
|
授業の内容 |
授業項目 | 授業項目ごとの達成目標 |
0. ガイダンス(1回)
1. 基礎技術(5回程度)
・二次元図形の描画
・図形間の相互関係
2. 三次元CGモデリング(5回程度)
・座標変換
・CSG モデル
|
1.
・線分・円の高速描画アルゴリズムについて説明できる.
・図形間の距離・交差をベクトルによって解析できる.
2.
・任意の三次元座標変換を行列によって定式化できる.
・複数のパーツからなる複雑なモデルを構築できる.
|
後期中間試験 |
実施する
|
・ポリゴンモデル
3. 三次元CGレンダリング(5回程度)
・隠面処理
・シェーディング
・レイキャスティング
|
・任意の多面体についてポリゴンデータを構築できる.
3.
・各種の隠面処理手法について説明できる.
・各種の光モデルをベクトルによって定式化できる.
・レイキャスティング法によるレンダリングについて説明できる.
|
後期期末試験 |
実施する
|