授業の目標と概要 |
測量は建築物を施工する上で欠かせない技術である.本講義の目標は,建築技術者として必要な測
量の基礎的知識を身につけ,それを応用する能力を身につけることである.そのために,長さ・高
さ・角度を測る器械の基本的な操作と測定結果の取りまとめ(誤差の取り扱いなど)を,主に実習
を通じて学習する.
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履修上の注意
(準備する用具・
前提とする知識等)
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基本的な数学の知識,特に三角関数に関する知識が必要である.
各種測量の理論と機器の操作方法,誤差の扱いなどについて講義する.
また,少人数のグループに分かれて実習を行う.実習は,作業に適した服装で行うこと.
授業時間外にも測量機器を貸し出すので,積極的に操作の習熟,精度の向上等に努めるこ
と.
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到達目標 |
測量の基礎知識と機器の操作方法,誤差の評価・調整方法を身につけている.
水準測量,トラバース測量,平板測量ができる.
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成績評価方法 |
合否:実習課題(60点)+期末試験(40点)で,総合60点以上を合格とする.
評価:合格者に対しては,上記点数に授業態度点(+10点~-10点)を加算
する.授業態度の評価は,実習時の取り組み等を総合的に評価する.
再試験等による合否判定:再測量や再試験に対する評価が60点以上であること.
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テキスト・参考書 |
テキスト:基本測量(実教出版)
参考書:新版測量の基礎知識(市ヶ谷出版社)
新版三角・多角・水準測量(市ヶ谷出版社)
新版地形・写真・応用測量/地図編集(市ヶ谷出版社)
測量のための基礎数学(実教出版)
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メッセージ |
精度の高い測量結果を得るためには,測量機器の正しい扱い方や実技に関する工夫の積み重ねが大
切です.
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授業の内容 |
授業項目 | 授業項目ごとの達成目標 |
1.ガイダンス(0.5回)
2.水準測量(2.5回)
3.トラバース測量(4回)
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測量の意義や基本事項を説明できる.
レベルを設置し,基本的な操作ができる.
水準測量で標高差を求める事ができる.
トランシットを設置し,基本的な操作ができる.
角・距離を測定し,閉合トラバース測量ができる.
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前期中間試験 |
実施しない
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4.トラバース測量(3回)
5.測量誤差(1回)
6.平板測量(4回)
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角・距離を測定し,閉合トラバース測量ができる.
水準測量や閉合トラバースの誤差の計算ができる.
放射法を用い,小地域の平板測量ができる.
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前期期末試験 |
実施する
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理想的な到達レベルの目安(優) |
標準的な到達レベルの目安(良) |
未到達レベルの目安(不可) |
評価項目 1 |
水準測量,トラバース測量,平板測量に使用する測量機器の取り扱いができ,操作方法を説明できる. |
水準測量,トラバース測量,平板測量に使用する測量機器の基本的な取り扱いができる. |
水準測量,トラバース測量,平板測量に使用する測量機器の基本的な取り扱いができない. |
評価項目 2 |
水準測量,トラバース測量,平板測量の基本的な観測ができ,観測結果から基礎的な計算や図の作成ができる. |
水準測量,トラバース測量,平板測量の基本的な観測ができ,観測結果を適切に記録することができる. |
水準測量,トラバース測量,平板測量の基本的な観測ができない.観測結果を適切に記録することができない. |
評価項目 3 |
水準測量とトラバース測量の誤差調整に関する基本的な計算ができる.水準測量とトラバース測量における誤差の原因等について説明できる. |
水準測量とトラバース測量の誤差調整に関する基本的な計算ができる. |
水準測量とトラバース測量の誤差調整について理解できない.水準測量とトラバース測量の誤差調整に関する基本的な計算ができない. |