授業の目標と概要 |
電気機器に限らず集積回路に用いられる広い意味での電気・電子材料に関する知識を深める。電気機器設計・開発については誘電体(絶縁体)、磁性体材料、集積回路
については半導体材料、メモリ材料としては磁性体材料に分類され、本講義では、それぞれ、材料評価技術や応用デバイスとともに学習する。
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履修上の注意
(準備する用具・
前提とする知識等)
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材料学の基本は、物理・化学の知識を多く必要とするので、低学年での物理など良く復習することが必要である。なお、プリントを配布して行うこともある。用意するものと
しては、電卓、定規を必須とする。
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到達目標 |
導体、半導体、誘電体、磁性体に関する物理的な性質と各材料の現象論をそれぞれの応用デバイスとともに理解することができる。
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成績評価方法 |
合否判定:定期試験の結果が60 点を超えていること。
最終評価:定期試験の結果(100%)と授業態度(±10%)の合計
再試験:再試験成績が60点以上を合格とする.
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テキスト・参考書 |
教科書:現代電気電子材料 著者:山本秀和,小田昭紀 発行所:数理工学社
参考書:電気材料基礎論 著者:小田哲治 発行所:数理工学社
参考書:電気材料 著者:電気学会 発行所:電気学会
参考書:電気・電子材料 著者:平井平八郎 発行所:オーム社
このほかに,電気主任技術者三種用のテキスト・問題集も利用すること.
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メッセージ |
電気材料分野は電気主任技術者の資格試験にも出題される.
各自,電験のテキストなども参考に知識の幅を広げておくこと.
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理想的な到達レベルの目安(優) |
標準的な到達レベルの目安(良) |
未到達レベルの目安(不可) |
評価項目 1 |
多様な材料の構造を原子レベルで理解し、その特性を構成元素、結合状態、結晶構造などの違いから説明できる。 |
共有結合、イオン結合、金属結合、水素結合、分子間力の違いを説明できる。bcc、fcc、hcp等の基本的な結晶構造を理解し説明できる。多結晶、単結晶の違いを説明できる。 |
基本的な結晶構造や結合状態について説明できない。 |
評価項目 2 |
ドルーデモデルを理解し、自ら運動方程式を立ててオームの法則を導出できる。合金について相図を用いて固溶体と共晶体の違いを説明し、それぞれの導電率の特性を説明できる。各種電線の種類と用途を説明できる。 |
ドルーデモデルを理解し、誘導のもとオームの法則を導出できる。合金について固溶体と共晶体の概要を説明でき、それぞれの導電率の特性を説明できる。各種電線の種類と用途を説明できる。 |
ドルーデモデルを説明できない。固溶体と共晶体の違いを説明できない。各種電線の種類を説明できない。 |
評価項目 3 |
井戸型ポテンシャルにより束縛された電子のエネルギー準位が離散的になる事を導出し、周期的ポテンシャル内(結晶内)ではエネルギーバンドを形成する事を説明できる。pn接合などの基本的な構造と特性をエネルギーバンドによって説明できる。ホール効果について数式を用いて明確に説明できる。各種半導体製造技術を説明できる。 |
pn接合などの基本的な構造と特性をエネルギーバンドによって説明できる。ホール効果について説明できる。各種半導体製造技術を説明できる。 |
pn接合を説明できない。ホール効果を説明できない。各種半導体製造技術を説明できない。 |
評価項目 4 |
誘電体の分極現象を理解し、分極電荷、電気感受率、誘電率等の関係を式で表し、静電容量と誘電率の関係を自ら導ける。気体の絶縁破壊機構を理解し、パッシェンの法則を導出できる。固体の絶縁破壊機構を理解し説明できる。コンデンサ用材料・絶縁材料等の種類と特性を説明できる。 |
誘電体の分極現象を理解し、誘導のもと静電容量と誘電率の関係を導ける。気体・固体の絶縁破壊機構を説明できる。コンデンサ用材料・絶縁材料等の種類と特性を説明できる。 |
誘電体の分極現象を説明できない。気体・固体の絶縁破壊機構を説明できない。コンデンサ用材料・絶縁材料等の種類と特性を説明できない。 |
評価項目 5 |
磁気双極子が作る磁場をループ電流が作る磁場で近似できる事を数式で示し、磁性の原因を明確に説明できる。強磁性、反強磁性、フェリ磁性、常磁性、反磁性の違いを説明できる。磁化過程と磁化曲線について説明できる。各種磁気材料の種類と特性について説明できる。 |
磁性の原因を説明できる。強磁性、反強磁性、フェリ磁性、常磁性、反磁性の違いを説明できる。磁化過程と磁化曲線について説明できる。各種磁気材料の種類と特性について説明できる。 |
磁性の原因を説明できない。強磁性、反強磁性、フェリ磁性、常磁性、反磁性の違いを説明できない。磁化過程と磁化曲線について説明できない。各種磁気材料の種類と特性について説明できない。 |