授業の目標と概要 |
工業材料を機械部品として必要な形状に成形加工するには,多くの方法がとられる.加工の難易度や方法は材料の種類と性質に密接に関係する.
また,材料の性質が成形過程で変化することにも注意する必要がある.本講義では,機械製作に必要な素形材加工法の基本原理について理解し,機械工作
実習と関連付けて,講義と実習の両面から理解を深める.
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履修上の注意
(準備する用具・
前提とする知識等)
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身の回りにある色々な製品は何らかの加工を経て作られている.これらの作り方に目を向けてどのようにして作るのだろうか?という疑問を常に持って製品を
見る眼を養ってほしい.その疑問・興味が講義への集中力を生む.
また,機械工作実習で種々の加工・製作を行う中で,工作法の講義との関連を意識して取り組んでほしい.授業終了後は復習すること.
関連科目は機械工作法Ⅱ(3年)
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到達目標 |
1)機械を設計するときに使用する材質や形状に最も適した加工方法を選択できる.
2)各種加工方法の原理が説明できる.3)加工方法を応用して新しい部品の加工方法を創造することが出来る.
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成績評価方法 |
合否判定;2回の定期試験結果の平均が60点を超えていること.
最終評価;2回の定期試験結果の平均点を80%,小テスト(キーワード確認)評価点20%の合計.
再試の合否判定;2回の定期試験のうち,素点60点未満のみを受験し,そこは定期試験の結果と差し替え,それらの結果の平均点が60点を超えること.
なお,再試は1回とする.
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テキスト・参考書 |
教科書:実教出版 新機械工作
参考書:①裳華房「塑性加工」,②日刊工業新聞社「機械工作1」,③パワー社「機械工作法」他 図書館に多数蔵書あり
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メッセージ |
物の作り方について常に関心をもって生活してほしい.その中の疑問は講義への興味となって知識の裏付けとなるので,漫然と講義をきくのではなく,実際の
物を見て考え,自分で調査する習慣をつけてほしい.
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授業の内容 |
授業項目 | 授業項目ごとの達成目標 |
1.ガイダンス;(1回);
2.機械をつくる機械のつくり,機械のできるまで,いろいろな機械工作法(2回)
3.素形材をつくる(3回);
厚板をつくる, 薄板をつくる, 棒材をつくる
4.造形加工により部品をつくる-その1(3回);
・鋳造,・鍛造
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機械が出来るまでの概略が説明できる.
色々な材料の性質に適応した加工法の分類が出来 素形材とは何か説明できる.
圧延についてその加工方法の特徴が説明できる.
棒材・角材の製造方法について説明できる.
造形加工に属する部品の製作方法が説明できる.
鋳造作業の特徴と各種鋳造法の概要が説明できる
鍛造作業の特徴が説明できる
半凝固加工について説明できる.
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後期中間試験 |
実施する
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5.造形加工により部品をつくる-その2(2回);
・射出成形,・粉末冶金
6.板の成形加工により部品をつくる(2回);
・せん断加工
7.板の成形加工により部品をつくる(2回)
・曲げ加工 ・絞り加工
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射出成形とプラスチックの性質について説明できる
粉末冶金の特徴について説明できる・焼結についての概念が説明できる.
板の各種成型加工を分類して各特徴が説明できる.
せん断加工について概要が説明できる
せん断時に作用する加工力の計算ができる
曲げ加工に関する理論的背景について説明できる.
曲げ加工におけるスプリングバックが説明できる.
絞り加工とは何か説明できる.・絞り限界を計算できる.
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後期期末試験 |
実施する
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