授業の目標と概要 |
発電所で作られた電気を工場や家庭などに届ける電気設備が送電線・
配電線である。この送電線・配電線が、電力系統として、どのように
構成され、運用されているのか理解できることを第一の目標とする。
教科書に沿った授業を基本とし、適宜授業中に演習問題を行うことで
理解促進をはかる。また、送電線・配電線は重要なライフラインの一
つであり、、災害発生時などに復旧が急がれる重要な役割を担ってい
ることから、電気技術全般に関連する事項についても理解を深める。
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履修上の注意
(準備する用具・
前提とする知識等)
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私語・飲食・居眠り等、授業の秩序を乱す行為を行った者には退出を
命じることがある。退出を命じた場合、その授業(連続する2時限の
場合は2時限まとめて)は欠課とする。
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到達目標 |
1.三相交流の基礎を理解し、基本的な計算ができる。
2.送電線・配電線の電気的特性および設備構成を理解する。
3.電力系統における故障発生時の電気的現象を理解する。
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成績評価方法 |
合否判定:4回の定期試験の得点を各25点満点に換算し、合計点数
60点以上を合格とする。
最終評価:合否判定に用いた点数に、授業中の演習問題評価に応じて
補正を加える(±10点)。
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テキスト・参考書 |
教科書:「送配電の基礎」 山口純一、家村道雄、中村格 共著(森
北出版)
参考書:「送配電」 前川幸一郎、荒井聰明 共著(東京電気大学出
版局)
参考書:「送電・配電」 道上勉 著(電気学会)
参考書:「よくわかる送配電工学」 田辺茂 著(電気書院)
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メッセージ |
数学を多用するので難しい科目だと思いますが、分からないことがあ
れば教員に質問するなどして解決していきましょう。
電験の認定に必要な科目
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授業の内容 |
授業項目 | 授業項目ごとの達成目標 |
1.電力システムの概論(1回)
2.三相交流(1回)
3.配電線(2回)
4.送電線(1回)
5.送配電線路の保護(1回)
6.接地工事(1回)
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1.電力の発生から輸送までの電力システム全体の構成や特徴を理解できる。
2.三相交流の発生原理を理解し、電圧・電流・電力などの計算ができる。
3.配電方式の種類と特徴が理解でき、電圧降下を計算できる。力率改善方法の原理を理解でき、改善に必要なコンデンサ容量を計算できる。
4.送電線のたるみや張力などの基本的な計算ができる。
5.送配電線事故の種類や要因と保護の仕組みが理解できる。
6.接地工事の種類と必要性が理解でき、必要な接地抵抗値ほ計算ができる。
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前期中間試験 |
実施する
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7.送電線の線路定数と調相設備(1回)
8.故障計算法(4回)
9.電力品質(1回)
10.安定度.直流送電(1回)
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7.送電線路の抵抗、インダクタンス、キャパシタンスの計算ができる。調相設備の役割が理解できる。
8.%インピーダンス法、単位法の利点が理解できる。三相短絡電流の計算ができる。中性点接地方式の種類と特徴が理解できる。対象座標法により、1線地絡電流の計算ができる。
9.電圧・周波数の変動要因と調整方法が理解できる。
10.安定度の概念や直流送電の特徴が理解できる。
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前期期末試験 |
実施する
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