シラバス情報

シラバス基本情報

関連科目
前関連科目 後関連科目
論理回路,論理設計,シーケンス制御 卒業研究

授業内容・授業計画

授業の目標と概要 本科目は,第3学年までで学ぶプログラミングや論理設計の知識及び第5学年のシーケ
ンス制御に基づき,サーボモータの位置決め制御のPCシーケンス制御を習得する。これ
らの知識に基づいて,仮想の機器制御に対する演習課題を用いてバッファメモリの管理
を習得した後に,実際のシーケンサとタッチパネルを用いた課題をグループワークで問題
解決する。エンジニアリングン能力育成をラダープログラミングを通じて演習する。
履修上の注意
(準備する用具・
前提とする知識等)
ラダープログラムを用いて,タッチパネルとシーケンサ実機を動作させる。特にロボッ
トなどのFA機器で重要なサーボモータの位置決め制御の体験的演習ができる。実
際のシステムでは,加工装置や製造ラインで用いられるプログラムをグループで分
担して作成することになるので,特に設計計画と問題解決をグループで実施するこ
とに主眼を置いた演習課題となる。
到達目標 ラダープログラムの論理構造に基づいた制御方法について理解する。シーケンス制御の
知識に基づいて設計仕様を満足するプログラム技術を習得する。設計仕様書に沿った機
器動作をするための,課題抽出と解決作業をグループで修得する。
成績評価方法 設計演習課題レポート1回[20%],最終課題[50%],プログラム技術[20%],演習態度[10%]
上記の総合で100点満点とし最終評価とする。合否判定は設計演習課題レポート3回[30%]と
最終課題[40%]の合計を10/7倍して100点満点として,60点以上を合格とする。
合格点に満たない者に対しては,適宜,追加演習課題を課し,その評価が60点以上の場
合,合格とし,総合評価を60点とする。
課題[70%]は,一課題中の設計要求事項の項目毎に決められた点数によって採点する。
プログラム技術[20%]は,演習課題の進行程度と課題内容の達成度により評価する。
この項目の評価では,例えば,課題を全て他からコピーした場合は,0点とする。
演習態度[10%]は,遅刻と欠席および,課題提出の遅延によって10点満点から減点する。
テキスト・参考書 テキスト: 講義資料をプリントで配布する。
参考書: PCシーケンス制御-入門から活用へ-,吉本久泰著,東京電機大学出版
絵ときでわかるシーケンス制御,山崎靖夫,郷冨夫共著,オーム社
メッセージ シーケンス制御は,条件に沿って工程を順番に実行していく制御方法です。応用されている分野は,製造装置や製造
ライン,エレベータなど幅広い分野に用いられています。高専を卒業してメーカーの制御設計部門で利用できる知識と
技術を修得できます。
この演習では,前半は今までと同じようなシミュレータを用いて位置決め制御を学びますが,後半の最終課題は,実際
に稼働するシーケンサやサーボモータ,タッチパネルを用いて演習します。実機では専用のツールを用いて,位置決め
用の機器のインターフェースの各種設定やタッチパネルとの通信設定など機器を動作させるだけでも大変です。使い
やすい装置を構成するにはユーザーインターフェースになるタッチパネルの操作性が工夫されていることも要求されま
す。これらの様々な課題を体験し,グループできちんと計画し,改善を繰り返して課題作成に取り組んでください。
授業の内容
授業項目 授業項目ごとの達成目標
位置決め制御の概要(0.5回)
バッファメモリの管理(0.5回)
JOG運転とティーチングによる位置決め運転課題(3回)
(シミュレータによる課題演習)
タッチパネルとシーケンサによる位置決め制御(1回)
(実機による動作環境の確認)
シーケンス制御とその応用について理解する。
位置決め制御に用いられるサーボモータ,モータドライバ,位置決めコントローラとシーケンサの関係を理解する。
位置決めデータ通信で利用されるバッファメモリの役割について理解する。
シミュレータによる一軸制御課題で,多点位置決め制御ができる。
タッチパネルのツールを用いて作画することができる。
タッチパネルとシーケンサの通信ルールについて理解できる。
位置決め制御の基本である,JOG運転,原点復帰と位置決め制御のためのティーチングのラダープログラムを作成でき,タッチパネルによる操作機能を作成できる。
特に,実際のシーケンサを用いて,サーボモータを動作させる場合の各種設定について理解する。
後期中間試験
最終設計課題(9回)
(実機による課題演習)
課題成果発表会(1回)
設計仕様に基づく演習を2~4人のグループで取組むことで,分担作業において必要な設計能力の向上を目指す。
最終回は,決められた期間内に,プログラムで実装できた機能の完成度,タッチパネルによるユーザーインターフェースで解決できた使いやすさや情報提供などに関して,チームで解決できた課題を中心に各グループの発表を行う。
後期期末試験 実施しない
© 2009,2010,2011 KNCT Syllabus System -- Ver. 0.85