シラバス基本情報
授業内容・授業計画
授業の目標と概要 |
熱力学の基本的な事項の習得を通じて,熱エネルギの利用や転換や種々の
熱機関が熱力学の第一法則,第二法則などに支配されていることを学ぶ.
本講義により,学生は熱利用の方法・仕組みあるいは動力機関などの動作
原理の理解に加え,熱力学と環境問題の関わりについても理解できる.こ
れにより実際の熱設計や熱処理の問題に適切に対応できる能力を身につ
けることができる.
|
履修上の注意
(準備する用具・
前提とする知識等)
|
数学および物理に関する基礎的な知識(例えば,ニュートンの運動法則,
微積分の初歩)を有すること.さらに演習問題に対応できる関数電卓が必
要
|
到達目標 |
熱管理士の問題の合格基準に達する程度の理解度を目指す.また5 年生の
熱関連科目および進学先の大学の熱関連科目に十分対応できる力を身に
つけることができる.
|
成績評価方法 |
主として定期試験による評価を行う.合否判定は定期試験の平均が60 点
を超えていること.および最終評価は4 回の定期試験を(90%),レポート
(10%)の比率で行う.
|
テキスト・参考書 |
教科書:工業熱力学通論,日刊工業新聞社,斉藤武ほか
参考書:工業熱力学,実教出版,宮部英也・斉藤孟
|
メッセージ |
難しい数式は扱わないが,分かりにくい性質の科目ではあるが,エネルギ
が関わる全ての問題を支配する法則を扱う分野であるので,授業内容の理
解のための努力をして欲しい.
|
授業の内容 |
授業項目 | 授業項目ごとの達成目標 |
1.ガイダンス(1)
2.熱力学の歴史,産業との関わり(2)
3.エネルギの基本概念・内部エネルギ(1)
4.第0 法則(温度と熱平衡)(1)
5.熱量と比熱,単位系と単位(2)
|
・温度と熱量について説明できる.
・エネルギの基本的な概念を身につけることができる.
・温度や比熱など基本的な物理量の概念と単位につい
て理解できる.
|
前期中間試験 |
実施する
|
6.熱と仕事,閉じた系の第一法則(2)
7.熱力学的平衡と準静的過程(1)
8.可逆過程と不可逆過程(1)
9.準静的過程における第一法則(1)
10.開いた系の第一法則(1)
11.理想気体における第一法則(1)
|
・熱と仕事の間の変換n 関係が理解できる.
・第一法則,内部エネルギ,エンタルピについて理解
でき,また説明できる.
・理想気体の概念を説明できる.
|
前期期末試験 |
実施する
|
12.熱機関とカルノーサイクル(2)
13.閉じた系の第二法則(1)
14.エントロピ(4)
|
・カルノーサイクルについて説明できる.
・第二法則についての基本的な概念を理解できる.
・エントロピの概念と変化量を計算できる.
|
後期中間試験 |
実施する
|
15.エネルギ有効利用・エクセルギ(2)
16.蒸気の性質・エンタルピ計算(2)
17.蒸気原動機(ランキンサイクル)(3)
|
・エネルギ有効利用の関連が理解できる.
・水の状態変化とエンタルピの変化を計算できる.
・ランキンサイクルの理解と熱効率の計算ができる.
|
後期期末試験 |
実施する
|
Syllabus 2008 -- Ver. 0.50